精神的ストレス解消法
現代は、進歩した文化生活をいとなむことができるようになっているにもかかわらず、対人関係の複雑化などの事情のため、ストレスによる心身のアンバランスと不活溌な状態が、職業病、成人病その他肉体的にも、精神的にも、新しい病症が益々ふえる傾向にあります。

そこで、今回は、精神的・肉体的なストレス解消はもちろん「頭の疲労回復」や「睡眠の質向上」に絶大な効果を発揮するヨガのポーズ、「シャバアーサナ」を紹介します。

シャヴァアーサナは単なる休息ではなく肉体、感情、精神的ストレスが全部取り除かれ、単に体を休めただけでは味わえない、リフレッシュ感や心の軽やかさが得られ、頭脳も明晰になるといわれています。

精神的・肉体的ストレス解消法のシャバアーサナって何?

シャバアーサナは「死骸のポーズ」とも呼ばれる、ただ大の字の状態で寝ているだけの一見非常にやさしく、誰かがやっているのをみても、何もしてないように見えます。

ところが実際はおお違いで、ヨガでは最も難しく、最も重要なポーズと言われています。

究極のシャバアーサナが体験できると古い脳の記憶や体の体験などが無意識のなかから洗い出され、いろんなものが体から溢れるようになります。

または心の底からエネルギーが溢れ満たされたり、余分な力が抜けることで呼吸が深まり、身体の内側、内臓機能の調整や神経のバランスを整える効果があらわれます。

自己の中に緊張を抱えこむことが多すぎることを別にしても、現代人は自己の体、心、情緒が複雑にからみ合っていること、それをコントロールすることがむずかしいことを知らないのです。

ジャングルや静かな山の隠遁所で、文字どおり師の足下でヨガが行われていた古代には、複雑きわまりない現代生活は縁もゆかりもない世界でした。

したがって、グル(師)がシャバアーサナ、つまり完仝なリラクセーションを弟子に教えるときは「あお向けに寝て、死骸のようになりなさい。」という短い言葉で充分だったのです。

弟子はあお向けに寝て、死骸(シャヴア)を真似た格好をします。

微動もしないで、完全に力を抜きますが、体の内部では、心が活動しながら、自己を完全に意識しています。

心が動揺する材料が少ないので、リラックスしやすかったと思います。

精神的・肉体的ストレス解消法としてのシャバアーサナは体は休んでいるけれど眠ってしまわない「まどろみ」の状態で、意識はあるけど何も考えないし眠らない「無」の状態で、全身の力を手放し、緊張をほぐし、大地に身を委ね、重力に逆らわず、心と体全てを解放します。

シャバアーサナの効果は5分で1時間の睡眠に匹敵する!

シャバアーサナはただ寝るだけのポーズではなくて全身の力を手放し、緊張をほぐし、大地に身を委ね、重力に逆らわず、心と体全てを解放します。

具体的な効果は

1.全身の筋肉、神経系のリラックス

2.深いくつろぎによる身体機能の回復

3.自律神経のバランスを整える

4.精神を穏やかで安定させる

5.頭の疲労回復

6.睡眠の質向上

7.集中力向上

空っぽの状態を意識して作り体の重みや重力を感じて、ゆっくり手放して行きます。

結果は後から付いてきます。

シャバアーサナのやり方は?

両脚を少し開き、両腕も少し体から離して開き、体をまっすぐにしてあお向けに寝ます。

掌は上でも下でもやりやすい方へ向け、腕を少し動かして調整します。

一般的には掌を上に向けるか、小指の側面を床につけるのが最も自然な方法です。

手をこの位置に置くと、腕が弛緩し、快適な気分になり、肩もくつろぎます。

初めての場合

あお向けに寝て体を少し静かに動かしながら調整してください。

腕、肩に緊張がないかどうか調べてください。

両脚にも緊張がなくなるように少し動かして調整しましょう。

全身が充分リラックスすると、快適な気分になります。

下腹部は床から上にあげない

手で腹部と下背部を静かになでて調べてください。

ウェスト近くの脇腹に意識を向け、リラックスの感じをつかみます。

下背部の下に手を入れてみましょう。

体が上にそっている場合には緊張が感じられると思います。

たいていの人は緊張のため下背部が上にそっているはずです。

これを修正するには、写真のように両膝をあげ、同時に骨盤もあげ、つぎに下背部を少し床に押しつけます。

静かに脚を押ばすと、下背部の曲りはとれ、リラックスしてきます。

腹部もリラックスします。

実際にやってみて体得してください。

下背部、腹部に緊張がないことを自分で感じとり、確認すべきです。

頭は軽く横に動かして調整します

首に無理な力が残っていないことを確かめます。

ここまでの経験を生かして、首が本当に楽な位置かどうか確かめます、そうすれば、数分間たっても痛くなる心配はないでしょう。

呼吸はゆっくりと深めに

そうするとリラックスが深まり、体の内部までリラックスしてきます。

ゆっくりした深い呼吸は、精神的リラクセーションと情緒の安定だけでなく、肉体的なリラクセーションを深める働きがあります。

あなたがリラックスしていると考えてみましょう。

リラックスしている感じをよくつかんで下さい。

身体の重みで下にさがり、身体が重い感じになってきます。

すべてを引力の力にまかせると、自然の力がうまく働きますから、何もしないでも下へ下へと落ちてゆくと思っていればよいのです。

ゆっくりした深い呼吸を続けますが、無理に力を入れてはいけません。

体のあらゆる部分が自然の成りゆきにしたがったまま、下に落ぢてゆくのを感じとります。

しかし、シャバアーサナの場合は、眠るのでなくて、心が目覚め、活動しているのです。

呼吸をじょじょに普通のゆっくりしたペースにもどします。

初期の段階では、その前にかなり深い呼吸を30秒から数分間することをおすすめします。

リラックスの仕方がうまくなれば、1~2回深い呼吸しただけで、静かな呼吸に自然にもどします。

足の指、脚、胴、腕等全身のすみずみまで意識を向ける努力をしてください。

最後に肩、首、頭にも同じことを行います。

体のどこにも緊張が残っていないことを確かめます。

あなたはもう自分を意識することができるのです。

自分を感じとることができます。

完全な、深いリラクゼーションの感じを経験しているのです。

何かをしようとしてはいけません。

意味を解釈することも、説明することも、何もしてはいけません。

あお向けに寝て、リラックスに専念すればよいのです。

はっきりした意識をもち、眠らないことです。

シャバアーサナの目的

シャバアーサナは体とその機能を発達させ、刺激します。

あなたはエネルギーを開発したことになり、あとで使用するために、このエネルギーを充満させ、保存し、貯蔵します。

必要なときはいつでも、この潜在エネルギーの貯蔵庫から引きだすことができます。

すぐに消費してしまうのではなく、あとで使用するためにとっておくのです。

これが完全なリラクセーションを行う目的のひとつです。

あなたはエネルギーを満たし、貯えているのです。

まとめ

完全なリラクセーションのあとは、背筋を伸ばして、瞑想のポーズでリラックスします。

愛、親切、善意、積極的な考え方を自分に吹きこみ、しばらくこのまま坐り続けます。

シャバアーサナの途中で、眠ることがあっても気にすることはありません。

初期にはよく起こる現象です。

シャバアーサナは眠らないことが大切ですが、眠るのはよい兆候なのです。

ひとつにはリラクゼーションが必要な状態にあることを示していますし、もうひとつはあなたが自然にまかせることができること、リラックスできることを示しています。

熟練すれば、眠らなくなります。

熟睡したときと同じ状態ですが、意識ははっきりしています。

リラクセーションのあとに眠気が残ってはいけないのです。

初期の段階で眠ってしまったとしても、5~10分後に目を覚ますと、爽快な気分になることがわかります。

これから先シャバアーサナを本当に理解し、マスターしたときには、睡眠より価値のあるものになります。

完全に深いシャバアーサナを短時間行うと、睡眠の数倍に匹敵するリラックス効果、エネルギ一回復効果があります。

たとえば、10~15分間の完全に深いシャバアーサナは、数時間の睡眠と同じ価値があります。

実際的な効果は自分で試してみるとよくわかりますが、経験をつむにしたがって元気になる度合が強くなることがわかります。

普通の睡眠も深くなり、睡眠時間が少しでも平気になります。

起きている時間、仕事の時間はいままで以上に目がさえてきます。

精神的・肉体的ストレス解消法として普段の生活でシャバアーサナを続けることによって身体と心を深いリラックスに導いて、普段の何気ない生活や仕事、大切にしたいプライベートでも、ワンランク上の充実感を与えてくれるでしょう。